上下巻の作品です
9月はこの小説を読みました。
上下巻でなかなかに文量が多いのですが、あっという間でした。
表紙を合わせるとカッコいいですね!
著者は原田マハさん
『キネマの神様』や『本日は、お日柄もよく』など
作品名を聞いたことがある方がいるかもしれません。
前向きになれるスッキリとした読了感があり、
この方の作品を読むと不思議と明日への活力が湧いてきます。
また、仕事に関する作品も多いので、
「うう・・・分かる・・・」と共感しちゃいますw
なかでも西洋美術に関する内容が好きなのですが、
今回は日本美術を題材にした作品を読みました。
西洋絵画・美術史に関することがほとんどだったので、
日本美術は珍しいと思いました。
この先物語の内容に触れます!ご注意ください!!
どんな時代の話なのかをざっくり
小説の表紙にもなっている国宝『風神雷神図屛風』、
教科書で見たことあるような…という方が多いかと思います。
(今も教科書に載っているのかな?)
これを描いた『俵屋宗達』の人柄と生涯は未だに多くの謎に包まれていますが、
織田信長や豊臣秀吉が居た戦国時代(1600年前後)を生きた絵師だと言われています。
戦国時代というと、
同じく絵師として『唐獅子図屏風』を描いた『狩野永徳』がいて、『伊東マンショ』など『天正遣欧少年使節』がローマに派遣された時代でもあります。
そして、この小説は戦国時代に居た謎多き『俵屋宗達』にまつわる物語です。
物語は現代から始まり、途中で1600年頃に場面が切り替わります。
願わくばノンフィクションであってほしい
この小説の何が面白いかというと、
もしも『天正遣欧少年使節』に出会っていたら・・・
そんな夢のようなコラボが書かれているんですよ!!(笑)
ハードル高すぎなんじゃないの?!って思うかもしれません。
心配は無用です。原田マハさんの手にかかれば、面白くないわけがない!!(笑)
この作品は、西洋美術史を得意とする原田マハさんだからこそ書ける小説でした。
ちゃんと物語が成立していて、ページをめくる手が止まりませんでした。
史実とフィクションを交えているので、
事実だと断言できないあくまでもフィクションです。
でも、リアルに思えてしまいます・・・と言いますか、
「真実であって欲しい。」と思います(笑)
もしも、これが真実だったらなんて面白いんだろう。
歴史の勉強が楽しかったかもしれませんねw
最後に
後日、著者のインタビュー記事を読んだのですが、
この小説への思いや物語の構成が分かる面白い内容でしたので、
気になった方はぜひ読んでみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!